親知らずは腫れや痛みなどを発生させる原因となりますが、ブラッシングが届かないほどの細かい隙間が作られている場合には、口臭の元となる場合があります。口臭を防ぐ目的で、親知らずを抜歯することもありますが、実は抜歯した後も、強い口臭を放つ場合があるのです。臭いを止めるために親知らずを抜いたのに、また臭っていては本末転倒ですが、焦ることはありません。
抜歯をした後は、変な味や、口臭を感じる方が少なくありません。口内には傷口が臭いを放っているためであり、問題はありません。ただし、痛みや腫れが長期間治まらない場合は、感染症を起こしている可能性もありますので、心配であればご相談ください。
また、抜歯後はブラッシングやうがいを、極力控えていただくことになります。抜歯した痕に血餅が作られなければ、治癒が進みません。ブラッシングやうがいは、血餅を洗い流してしまいます。これはドライソケットの原因となります。
血餅が充分に作られず、顎の骨が露出した状態が続いてしまう症状を、ドライソケットと呼びます。口の中で、骨が露出しているため、痛みや感染症の危険を伴います。その治療のために、あえて傷をつけることで、もう一度血餅を作るという処置を行う場合もあります。傷口が塞がるまでに長い時間がかかってしまい、その間しばらくは、続けて痛みに耐えなければなりません。しかし、ブラッシングやうがいを控えることで、ドライソケットとなるリスクは低下し、治りも早くなります。
傷口には、血餅だけでなく、食べかすが溜まってしまう場合があります。これが臭いの原因となります。食べかすを無理に取ろうとした場合、やはり血餅が一緒に取れてしまったり、取れるまではいかずとも、形成に遅れが出たりすることが考えられます。
こちらについても、やはり我慢していただいた方が、結果的には治癒が早くなり、ドライソケットの危険性を回避することにも繋がります。ただし、あまりに臭いがきつい場合は、感染症などの疑いもありますので、不安であればご相談いただくことが重要です。
治癒が完了し、実際に臭いが消えるまでは、おおむね1~2ヶ月となります。その間は、抜歯前よりも強い臭いに不安を感じるかもしれませんが、完治すれば自然と消えるものです。
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